- すい
- I
すい【推】おしはかること。 推察。 推量。II
「道頓堀でござんしよの, よい~/浄瑠璃・氷の朔日(中)」
すい【水】(1)五行(ゴギヨウ)の第五。 季節では冬, 方位では北, 色では黒, 十干では壬(ミズノエ)・癸(ミズノト), 五星では水星に当てる。(2)七曜の一。 「水曜」の略。(3)漢方で, 体内の水分のこと。 気・血(ケツ)とならび, 人体のはたらきを保つ三つの要素とされる。→ 気→ 血(4)糖蜜(トウミツ)だけを加えたかき氷。 こおりみず。IIIすい【燧】火打ち道具。 ひうち。~を鑽(キ)・る火打ち道具を打ち合わせて火を発する。IVすい【粋】(1)世の中や人情の機微に通じていること。 特に, 男女のことや遊里・芸人社会などに通じ, とりなしがさばけていて, 言動などがあかぬけていること。 また, そうしたさま。 いき。⇔ 無粋⇔ 野暮「~なさばき」「真心(マゴコロ)もあつき朋友(トモダチ)の~な意見に/当世書生気質(逍遥)」(2)すぐれていること。 また, そうしたもの。「技術の~を集める」
(3)まじりけのないこと。 また, そうしたもの。 純粋。~が川へ陥(ハマ)・る巧者がかえって失敗することのたとえ。「~・るといふ目前損者の教への如く/浮世草子・禁短気」
~が身(ミ)を食・う花柳界などで, 粋人ともてはやされると, ついおぼれて身をほろぼすことになる。~を利(キ)か・す男女のことなどに通じ, 物わかりよくさばく。「一体ならば妾の~・して遣つたを真底ありがたがりて/いさなとり(露伴)」
~を通・す「粋を遣(ツカ)う」に同じ。Vすい【膵】膵臓(スイゾウ)。〔「膵」は宇田川榛斎(シンサイ)の作った国字〕VIすい【酸い】酢のような味がする。 酸味がある。 すっぱい。「~・い梅ぼし」
酸いも甘いも噛(カ)み分・ける人生経験を積んで, 人情・世事によく通じている。 酸いも甘いも知る。VIIすい【錘】※一※ (名)はかりに用いる分銅。 おもり。※二※ (接尾)助数詞。 紡錘の数を数えるのに用いる。 つむ。VIII「一万~」
すい【騅】(1)葦毛(アシゲ)の馬。(2)楚(ソ)王項羽(コウウ)の愛馬の名。~逝(ユ)かず〔史記(項羽本紀)「時不利兮騅不逝, 騅不逝兮可奈何」〕物事が志と違って苦境に陥ること。 思いどおりうまく運ばないこと。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.